人生の開拓者たれ！

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。本来であれば正式に入学式を行うべきですが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、「北海きたえーる」での入学式を取りやめ、学部ごとのガイダンスにおいて入学許可をするはこびとなりました。是非ご理解下さい。

皆さんが入学された北海学園大学は、1950年に産声を上げた北海短期大学を前身として、1952年に創立されました。ですから、短期大学の誕生から起算すると、今年で71年になります。しかし母体となる学校法人北海学園自体は、1885（明治18）年に礎石が据えられましたので、そこを起点とすれば今年で136年となります。言うまでもなく、北海道では最古の私立学校法人です。

現在、本大学には経済学部、経営学部、法学部、人文学部、工学部の5つの学部があり、その上には5つの大学院研究科と、1つの専門職法科大学院法務研究科があります。在学生約8300名、卒業生9万余名を数えますので、名実ともに北海道最大の私立総合大学です。

本学の建学の精神は、「開拓者精神（Pioneer Spirit）」です。北海道開拓に由来するこのスクールモットーは、しばしば「二つのじりつ」、すなわち自分の足で立つという意味の「自立」と、自分で自分を律するという意味の「自律」、によっても言い表されます。未知の世界に勇猛果敢に挑戦するこの精神は、混迷を深める今の時代にこそ求められるものではないでしょうか。

さて、皆さんはどのような未来予想図を描いていますか？　皆さんには大きな夢を抱いてさまざまな可能性に挑戦して欲しいと思います。大学の四年間は、教養や専門知識を身につけ、総合的判断力や問題解決能力を磨き、それぞれの未来予想図を描く期間です。この時期をどう過ごすかで人生は大きく異なります。自分をあまり狭く規定しないで、いろいろな可能性に挑戦してください。あらかじめ決まった人生なぞ存在しません。たとい障害や困難があっても、ひとは自分の人生を切り拓いていけるのです。そういう意味での「人生の開拓者」であって欲しいと願っています。

最後に、わが北海学園大学へのご入学ほんとうにおめでとうございます。これからの4年間が充実したものとなるよう祈念して、学長のあいさつといたします。

学長　安酸 敏眞